わたしは過去の壮大な理想を追い求めた聖人や教会の歴史に思いを馳せる。
彼らの意思は現在も脈々と受け継がれている。
“今“この土地で作られているこの歴史とわたしは関わり歴史の中の小さな点となりたい。そこでわたしはわたしの理想を追い求める。
わたしはそこに集う人と会い、場所をおとづれ、言葉を使わない『身体』を通して対話することを試みる。

聖ヨドクスについて
彼は7世紀北フランスに住んでいた。カトリック教会で聖人として崇敬されている。ヨドクスは王侯の末裔として600年あるいは610年頃ブルターニュのGaellで生まれた。ブルトン王Juthaelの息子で聖ユディカエルの兄弟であった。640年頃に世俗の統治権を放棄したと言われており、ポンティユー公ハイモンのもとで司祭を勤めた。隠者として8年間Brahicで過ごし、652年から13年間、ピカルディのRuniacで司祭をしていた。665年にRuniacに創設した隠者の庵は、後のサン=ジョス=シュル=メールベネディクト会修道院の礎となった。後年にローマへ巡礼し、帰郷ののち隠者としてRuniacなどで過ごしたとされる。670年頃に亡くなったと言われている。
彼を聖人として崇拝し、その聖人としての逸話や思想はフランスだけではなくヨーロッパ全土に広がり続けている。1300年以上前の人の生き様が信仰を通して今も
受け継がれていることに感銘を受ける。

